🐾 ノミ・マダニ予防のお願い|井上動物病院

暖かい季節はもちろん、最近は一年を通してノミ・マダニ対策が必要です。
ノミやマダニは、かゆみや皮膚炎だけでなく、貧血・アレルギー・感染症の原因になり、人にうつる病気(ズーノーシス)もあります。大切な家族を守るために、予防を習慣にしましょう。


ノミとマダニについて

ノミ

・体表を素早く移動して吸血。室内でも繁殖しやすい

・主なリスク:皮膚炎・アレルギー、瓜実条虫(サナダムシ) など

・成虫は体にいますが、卵・幼虫・サナギの多くは家の中(布団・カーペット・すき間) に潜みます

マダニ

・草むら・やぶに多く、皮膚にしっかり噛みついて長時間吸血

・主なリスク:SFTS(重症熱性血小板減少症候群)・バベシア症・ライム病・細菌感染 など

・噛みついたまま無理に取ると、口の一部が皮膚に残ることがあります


人への影響

・マダニはSFTSなど、人にも重い症状を起こすウイルス・細菌を運ぶことがあります

・ノミは人に刺咬(かゆみ)を起こし、家の中で繁殖することも
 → ペットを守ることが、ご家族みんなの健康を守ることにつながります


予防期間

通年(1年中)がおすすめ

・ノミは室内でも越冬します

・マダニは春〜秋に活動が活発ですが、西日本では冬でも油断禁物


予防薬の種類と特徴

種類投与間隔特徴向いているケース
スポットタイプ(背中に滴下)月1回全身に成分が広がる/入浴・シャンプーのタイミングに注意シャンプー頻度が少ない子、投薬が苦手な子
食べるタイプ(チュアブル)月1回 or 3か月に1回美味しく投与しやすい/入浴の影響なしシャンプー頻度が多い子、外活動が多い子

散歩・外出後のセルフチェック

・触りながら確認:耳のふち、顔まわり、首、わき、内股、しっぽの付け根、指の間

・ノミのサイン:黒い砂(ノミの糞)が毛に混じる、同じ場所を執拗にかく

・気になるときは早めに受診してください


もしマダニが付いていたら

無理に指で引っ張らない/つぶさない(口器が残り化膿のもと)

・可能ならそのまま来院ください。ご自宅で外す場合は専用ツールや細いピンセットで皮膚に最も近い部分をつかみ、まっすぐ静かに取り除きます(ねじらない)。

・取り除いた後は消毒し、数日間は発熱・元気食欲の変化に注意してください


お家での環境対策(ノミ対策に特に有効)

こまめな掃除機がけ(ソファ・すき間・巾木まわりも)

寝具・毛布は高温洗濯&乾燥

・ベッドやキャリーなど、ペットの生活圏を重点的に

・新入りの子を迎えるときは先に予防してから同居


よくある質問(Q&A)

Q. 室内飼いの猫でも必要?
A. はい。人の衣服や洗濯物に付いて入ることがあり、完全室内でも予防推奨です。

Q. シャンプーの予定がある場合は?
A. スポットタイプは投与前後48時間はシャンプーを避けるのが目安。チュアブルなら影響を受けにくいです。

Q. 予防薬はノミとマダニの両方に効きますか?
A. 製品により異なります。両方カバーするもの、+フィラリアまで一緒に対策できるものもあります。

Q. どのくらい続ければいい?
A. 基本は毎月継続(通年)。やめると再寄生しやすく、室内に卵が残ることもあります。


当院でできること

・体重・年齢・生活環境に合わせた最適な予防薬のご提案

・マダニ付着時の安全な除去・アフターケア

ご相談・ご予約はお気軽に。井上動物病院が「小さな家族を、やさしさで守る」予防医療をお手伝いします。